☆官庁施設の設計業務・時間略算法☆ フォントサイズ(中)で快適に見る事ができます。


"官庁施設の設計業務等"算定方法EXCEL資料の解説です。
工事費基準・人日算定から施工面積基準・作業時間で算定するものに変わりました。

☆官庁施設の設計業務等積算基準等の改訂については(H21年4月17日)に公布(H29年3月)最終改訂されました。


1. 建築物の類型

■ 別添二

右側の表は、"国土交通省告示第15号別添2"です。

※ 略算法EXCEL資料においてはEXCELシート下部にあるタブにより選択します。

◆ 第1類は標準的なもの

◆ 第2類は複雑な設計等を必要とするもの
類型   
   

右側のタブ"7)教育施設"の文字上でクリックするとそのシートが開きます。
類型   
   

 
 


右表は、標準業務量の算定する為に用いた表です。
〔※ 国営整第3号
平成21年4月1日
別表1-2抜粋〕
類型ごとの標準業務量

2. 記入例

■ 類型選択
第七号教育施設


標準でEXCELシートの上部右側表を用います。

類型
 《例−計画延べ面積を"3,000u"とした場合
  1. 表の建築物の用途等で第1類の区分を使用します。(標準的なもの)
  2. 〔※ 複雑な設計等を必要とするものの場合は第2類の区分になります。〕

  3. 次表3.の黄色のセルに類の数字と面積を記入します。
    "3,000u"と記入すると2.の表中の第1類が水色、右側中段の5百〜2万の欄に"3,000"の数字が現れ中段セルの色が変わります。

  4. 面積区分は、各々面積毎3段になっています。
    [S>500u]・[500≦S≦10,000u]・[10,000u<]
    [S>500u]・[500≦S≦20,000u]・[20,000u<]、
    [S>1,000u]・[1,000≦S≦20,000u]・[20,000u<]、
    [S>500u]・[500≦S≦20,000u]・[20,000u<] などです。

  5. 右側表にはまるめられた計画面積の業務時間が表示されます。
    (本来は右側表のまるめられた数字を使用するべきと思います。)

3. 業務時間表
基本人件費


■ 時間算定
−教育施設−


右側の表は、業務時間を算定した結果を転記したものです。
作業時間
 《例−計画延べ面積を"3,000u"とした場合−その2
  1. 上記2.表の色の変わったセル部分から計画面積の業務時間を3.表に転記します。
    (なお、このときに難易度の掛け率を掛けると良いでしょう。)

  2. 3.表が計画床面積"3,000u"の設計・工事監理等の各業務時間を"2.記入例表"より転記したものです。
    総合・構造・設備について、各々のセルに設計・工事監理ごとの算定結果が表示されます。

  3. 人件費表に下欄の表を参考にして"技術者C"の人件費"\26,000"を記入します。
    人件費下欄に"8"と入力すると"8時間/日"とした時間あたり人件費も表示されます。

※ 2月に平成30年度新基準単価が発表されました。【下記単価表はH22年度】
  従って、基本人件費を新単価に改めて読み替えて使用してください。

4. 業務人・時間
 直接人件費単価は、一級建築士取得後3年未満又は二級建築士取得後5年以上8年未満の業務経験のあるもの若しくは大学卒業後5年以上相当の能力のあるものが業務に従事することを想定した値となっていて、国土交通省で公表している「設計業務委託等技術者単価」における「技師C」の単価を用いることができる。

※ 平成30年4月以降は
"基準日額"=30,800円(人・日)で算定してください。



 なお、日影図、工事費内訳明細書、模型、竣工図等の作成業務、新耐震設計法により付加的に必要となる業務に係るもの、電算機使用の場合の変動要素等は加味されていない。 また工事監理等の業務人・日数は、非常駐監理の場合である。

 
設計業務者単価
留意事項
 ※ 平成22年 4月に国交省よりダウンロードした
   設計業務委託等技術者単価H22年度版

5. 委託業務量算定

■ 設計・工事監理
−教育施設−
−例 500u−


右側の表は、業務時間を基に、
・[直接人件費]、
・[諸経費]、
・[技術料等経費]、
・[特別経費]、
・[消費税相当額]
の算定をしたものです。
作業時間算定
 《例−計画延べ面積を"3,000u"とした場合−その3
  1. 諸経費率は標準で"1.0"です。

  2. [技術料等経費] は標準で"0.2"ですが、特別の技術料創造の対価とした場合に用います。

  3. [特別経費] は、業務の実態に応じて算定します。
    契約保証料及び公共建築設計者情報システム(PUBDIS)への業務カルテ登録料等が含まれます。
    (黄色のタブに適宜記入できます。)

  4. 消費税の掛け率は消費税が変更になった場合に変更できます。


  委託業務量補正



■ 追加業務補正 
追加業務算
    【追加業務補正計算】

  1. 官庁施設の設計業務等積算基準別表2−2によると、基本設計・実施設計に於ては概算工事費の検討までとなっているので、積算業務は追加業務として算定します。

  2. 積算業務人・時間数は、
    〔実施設計に係る業務人・時間数×0.15〕
    ただし、積算業務においては構造等難易度に対する補正はしない。

  3. 計画通知又は建築確認申請関係の手続き業務は、
    * 構造計算適合性判定が必要な場合〜24人・時間
    * その他の場合〜16人・時間

  4. 積算業務には諸経費率"1.0"を採用してあります。
作業時間算定
  
  1. [業務細分率表による補正]の細分率欄は別表2−2・2−3により業務内容
    の増減を予測してその掛け率を記入します。(表はEXCELシートに添付)
    ※ この欄では工事監理を別途として未記入にしてあります。

  2. 諸経費欄の[諸経費率]は標準の掛け率"1.0"を記入してあります。

  3. [技術料等経費]経費率&[特別経費]欄は必要に応じて記入してください。

  4. [追加業務]欄は前記の補正計算結果"Σ"欄から転記します。

  5. 結果欄は上位3桁残しでまるめてます。

6. その他


別表2-1
■ 改修設計
作業時間
:総合・構造
 [建築改修設計に係る図面1枚毎の総所要工数]
   =[(換算人・時間数1×細分率の合計)/(算定係数1×建築改修工事費^0.4625)]×複雑度 
:設備
 [設備改修設計に係る図面1枚毎の総所要工数]
   =[(換算人・時間数2×細分率の合計)/(算定係数2×設備改修工事費^0.5176)]×複雑度 


 ※ [換算人・時間数1]=[{建築改修分工事費/算定係数3}^1.0756]  :総合・構造
 ※ [換算人・時間数2]=[{建築改修分工事費/算定係数4}^0.90638]  :設備
 ※ 複雑度は、図面1枚毎に別表2−1により設定することができる。
 ※ 算定係数(1〜4)は工事費単価変動に応じて毎年設定する。
 ※ 図面の大きさは、841×594mm(A1版)を標準とする。

 
別表2-2
■ 設計業務に関する業務細分率

・[基本設計]
・[実施設計]
・[設計意図の伝達]
設計業務細分率

  1. 別表2−2に定める項目毎に表の右縦枠内に数字を記入すると選択された項目毎に色が変わるので、当該面積の縦列数値合計を下側外部横枠で合計します。

  2. 合計数値は、5.業務細分率表による補正の欄に記入します。

 
別表2-3
■ 工事監理務に関する業務細分率

・[工事監理]
・[工事監理に関するその他の業務]
工事監理務に関する業務細分率

  1. 前記と同様に別表2−3に定める項目毎に表の右縦枠内に数字を記入すると選択された項目毎に色が変わるので、当該面積の縦列数値合計を下側外部横枠で合計します。

  2. 合計数値は、5.業務細分率表による補正の欄に記入します。

  3. 会計法等の関係法令に基づく監督業務の一部など、受注者が行う工事監理に関する業務との関係により、一般業務に含まれる全部又は一部を受注者が行わないことについて工事監理契約図書等に定めがある場合に限り、別表2−3に定める処により項目毎に算定できる。

 
別表2-4
■ 工事監理に関する標準的対象外業務率
作業時間
 ※ 標準的な対象外業務は別表2−4によることができる。
 ※ 算定式により算定した業務量に対する比率で算定できる。

 
別表2-5
■ 工事監理に関する追加業務
作業時
 ※ 完成図の確認に係る。(算定式により算定した業務量に対する比率)

[ 国土交通省-HP ] [官庁施設の設計業務等積算基準等の改定について(2009/04/17)]




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